有機化学(6)
一価アルコールの製法
アルコールの製法といっても、めちゃくちゃやり方はたくさんある。
それはもうこんな陳腐なブログじゃ語りつくせないぐらい。
ここではメモ程度に書き留めてみたいと思う。
- ハロゲン化アルキルのアルカリ加水分解
- アルケンに硫酸を付加させた付加生成物(硫酸水素アルキル)の加水分解
- アルケンのヒドロホウ素化
- NiあるいはPt存在下でのアルデヒド・ケトンの接触水素還元(添加)
- LiAlH4(非常に強い還元剤)あるいはNaBH4など金属水素化物による還元(不飽和結合は入らない、残る)
アルコキシドの生成
金属ナトリウム(カリウム)と反応して、アルコキシド(ナトリウムアルコキシド、カリウムアルコキシド)と水素を発生
金属水素化物NaHと反応して、アルコキシドと水素を発生
脱水反応によるアルケンの生成
水酸基へのプロトン付加により、脱水反応が起こる。これは、3級>2級>1級の順におこりやすい。すなわち反応速度は、カルボカチオンの安定性の順序に従う。
ザイツェフ則:一つのアルコールからは2種類のアルケンが生成しうるが、置換基の多い方が生成しやすいという法則。
ハロゲン化アルキルの生成
有機合成を行う上で非常に有用である。
アルコールをハロゲン化水素と反応させる。3級の場合は混合し室内で数分振るだけ。1級の場合は数時間過熱が必要。
酸化とアルデヒド・ケトン
第一級アルコールからはアルデヒドが得られ、さらに酸化するとカルボン酸になる。
第二級アルコールからはどのような酸化剤を用いてもケトンが生成される。
第三級アルコールは酸化されない。
一般的な酸化剤は、無水クロム酸CrO3を硫酸水溶液とアセトンの混合物に溶解させたもの(Jones試薬)である。非常に強いのでカルボン酸まで酸化されてしまう。
あるで人の段階で止めるには、ピリジニウムクロロクロマートを用いる。
水酸基を二つ以上持つアルコール
グリコール(二価)
命名するときにeは残すという違いに注意。
グリセロールやグリセリン(三価)
OHが増すほど甘みも増す。グルコースも甘いのはこのため。
昔ワインに甘みを出すため、ジエチレングリコールを混ぜたことがあったが、体内で酸化されシュウ酸となると、じん不全の原因となるシュウ酸カルシウムのもとになるので非常に危険である。