経営工学徒の備忘録

~日々の大学生活や留学について~

国際金融論(4)

第四回

金利と為替レート

名目利子率(R):1年間投資したときに得られる貨幣1単位当たりの収益率。

為替レート(S):ある通貨単位ではかった別の通貨の価格。

自国通貨建て債券の資産収益率=利子率

外貨建て債権の資産収益率=利子率+外国通貨の増価率=利子率+自国通貨の減価率

カバー付き金利平価

先渡し取引である。

t年の交換レートをSt、ドル預金の利子率をRUSt+1、t+1年後にFt+1で交換する。

ドルで預けたお金と、円で預けていたお金が等しくなるような条件を考える。

(𝟏 + 𝑹𝒕,𝒕+𝟏 𝑼𝑺) 𝑭𝒕,𝒕+𝟏 / 𝑺𝒕 = 𝟏 + 𝑹𝒕,𝒕+1

この式は、均衡条件となる。これをlogを用いて近似したものが以下だ。

𝑅𝑡,𝑡+1 = 𝑅𝑡,𝑡+1 𝑈𝑆 + (𝐹𝑡,𝑡+1 − 𝑆𝑡) / 𝑆𝑡

カバーなし金利平価

直物取引である。

t年の交換レートをSt、ドル預金の利子率をRUSt+1、t+1年後にSet+1で交換する。
ドルで預けたお金と、円で預けていたお金が等しくなるような条件を考える。

(𝟏 + 𝑹𝒕,𝒕+𝟏 𝑼𝑺) Se𝒕,𝒕+𝟏 / 𝑺𝒕 = 𝟏 + 𝑹𝒕,𝒕+1
この式は、均衡条件となる。これをlogを用いて近似したものが以下だ。
𝑅𝑡,𝑡+1 = 𝑅𝑡,𝑡+1 𝑈𝑆 + (Se𝑡,𝑡+1 − 𝑆𝑡) / 𝑆𝑡

 

金利平価が成り立つためには、2つの条件が必要である。

  1. 投資家はリスク中立的
  2. 資産の完全可動性

貨幣市場と外国為替市場のリンクを考え、自国のマネーサプライが増加した場合やGDPの増大を連動させて考える。(要練習)

また、価格はすぐに反応するわけではないので、マネーサプライなどは恒久的増価となる。

投資家とリスク

リスク中立的な投資家

投資から得られる収益の期待値にのみ関心がある。

リスク回避的な投資家

投資から得られる収益の期待値をより低く評価する。先渡取引で少し利益が減ったとしても、確実に利益が得られるならばこちらを選ぶ。

リスク・プレミアム

危険性を承知の上でそのような資産を保持するのであれば、リスク回避的な投資家はリスクを引き受けることに対する補償として追加的な利払いを行う。

(𝑅𝑡,𝑡+1 − 𝑅*𝑡,𝑡+1) − (𝑆e 𝑡,𝑡+1  − 𝑆𝑡) / 𝑆𝑡= {(𝑅𝑡,𝑡+1 − 𝑅*𝑡,𝑡+1) − (𝐹𝑡,𝑡+1 − 𝑆𝑡) / 𝑆𝑡 }− (𝑆e 𝑡,𝑡+1  −𝐹𝑡,𝑡+1) / 𝑆𝑡

外国通貨が予想以上に減価するときはRP<0

自国通貨のリスクが高い場合はRP>0となる。