経営工学徒の備忘録

~日々の大学生活や留学について~

社会心理学(3)

ブリューワーの二重処理モデル

自動的過程

人に接触した時点で無意識・自動的に始まります。

相手の性別、年齢、外見的特徴などを識別します。

統制的過程

意識の上で進んでいきます。

今後も相手との関係が続くかどうかを判断し、続く場合は当人を個人化して正確に知ろうとするモードに移行します。

個人自身をベースとした詳細かつ固有な処理を、「ピースミール処理」「個人ベースの処理モード」といいます。

今後も関係が続かなさそうであれば、カテゴリーをベースとした処理が行われます。これは、ヒューリスティック処理」「カテゴリーベース処理モード」などと呼ばれます。

フィスクとニューバーグの連続体モデル

1.初期カテゴリー化

人はまず、カテゴリーに当てはめて相手を判断・処理します。その後、関与が予期されたり関心を抱いたりすると、相手の属性等に目が向けられます。

2.確証的カテゴリー化

注意が向けられた属性や特徴をもとに、初期カテゴリーに本当に当てはまっているかを確認します。適切と判断されればそのままカテゴリー化されます。

3.再カテゴリー化

2の段階で当てはまらないと分かった場合、さらにほかのカテゴリーに当てはめられるか再度検討するプロセスがあります。

4.個々の情報の統合・ピースミール処理

カテゴリーではなく、一つ一つの情報に基づいて詳細に相手に対する処理を行います。

このように、人は「関心」「関与」を抱いたときに、相手の長期的・反復的な関係性の中で相手に対する情報処理がなされます。

強化理論

人は、自分にとって報酬を与えてくれる人に関心や好意を抱きやすいです。

これをさらに発展させたものとして、社会的交換理論というものがあります。

対人関係にはいい面も悪い面も存在しますが、成果(=利益ーコスト)が最大になるような関係に対して魅力を感じ、重視するように人はできているのです。

ただし、恋愛関係はちょっと例外です。成果が大きすぎる関係では関係満足度は低くなります。逆に、利益がコストよりも若干上回っているぐらいが最も関係満足が高いのです。(衡平理論)

認知的整合性理論

人間は、自分の思考・感情・行動の「一貫性」をできる限り保とうとします。

ハイダーバランス理論によると、「自分」「相手」「ほかの対象」の三社関係において、これを一貫させる方向で相手への好意や関心は変化していくというのです。具体的にどのように変化させるのかというと、三者の掛け算がプラスになるように変化させていきます。

フェスティンガーの認知的不協和理論

自分の中で認知的な不協和が生まれた場合、不協和をもたらした対象への認知を変化させてまでも一貫性を保とうとすることです。フェスティンガーとカールスミスはつまらない実験を面白いといわせ少額の報酬しか与えないという方法で、これを確かめました。